FXスワップ金利のサヤ取りの仕組みを徹底解説!本当に有利なのか

FX会社によって異なるスワップ金利差

FXスワップ金利のサヤ取りの仕組みを徹底解説

FXには、デイトレードなどの短期売買による売買差益を目的とするものと、毎日発生するスワップ金利を受け取ることを目的としたトレード手法があります。スワップ金利を目的としたトレードでは、デイトレードのように相場に張り付いている必要もなく、余裕のある長期トレードとなりますので、初心者にも比較的簡単に実践できるトレードとして人気があります。

このスワップ金利を目的としたトレードには、金利差の大きい通貨ペアのポジションを長期に保有してスワップ金利を稼ぐ手法と、スワップ金利のサヤ取りを目的としたトレード手法があります。つまり、通常のスワップ金利目的のトレードでは、FX会社によってスワップ金利は異なりますので、なるべくスワップ金利の高いFX会社を利用しますが、スワップ金利のサヤ取り手法では、これにもう一ひねりすることになります。

 

FX会社のスワップ金利差を利用する

スワップ金利のサヤ取り手法とは、FX会社によって異なる金利差を利用したトレードで、同一通貨ペアで最大金利を提供するFX会社と最少金利のFX会社の2社間でのサヤ取りトレードとなります。サヤ取りとは、アービトラージともいわれますが、昔からある金融取引手法で同一商品の価格差のサヤを抜くということで、サヤ取りと呼ばれています。

FXの世界でいえば、例えば、高金利通貨として人気の南アフリカランドのスワップ金利は各社によって異なりますが、買いで最大スワップ金利を提供するFX会社と売りで最少金利のFX会社の金利差を利用します。スワップ金利の高いA社で南アフリカランドを購入し、スワップ金利の低いB社でランドを売ります。

同じ通貨単位で両建てを行いますので、原則として、売買差益は発生せず、金利差による利益を毎日享受することができるというトレード手法です。両建てしますので、ある程度のレバレッジをかけることも可能で、通常のスワップ金利目的のトレードに比べると低リスクで利益も上げやすいというのが特徴です。

 

スワップ金利サヤ取りおすすめのFX会社

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FX会社選びが重要なポイント

このトレード手法では、まずFX会社選びが重要なポイントとなり、一定の条件を見つけて口座のないFX会社なら口座開設することでサヤ取りトレードが成立します。必要な条件とは、同一通貨のスワップ金利が、買いで受け取る金利から売りで支払う金利を差し引いた金額がプラスのもので、長期保有することで一定額の利益が見込めるパターンとなります。

従って、これらの条件を満たすパターンを見つけたら、そのまま2社のFX会社で口座開設することが必要となります。該当するFX会社が口座開設キャンペーンを実施していることも多いでしょうから、その場合にはさらにお得感が出てきます。

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スワップ金利サヤ取り手法に適した通貨とは

非常にメリット感満載のスワップ金利目的のサヤ取りトレードですが、残念なことに以前に比べるとサヤを取れるだけの金利差がある通貨ペアは限られた通貨となっています。おすすめなのは高金利通貨といわれているもので、トルコリラ、南アフリカランド、豪ドルなどとなります。クロス円で人気の高金利通貨豪ドルも徐々に人気が薄れてきており、トルコリラや南アフリカランドに人気が集まっています。

ただし、トルコリラや南アフリカランドの場合には、取り扱っているFX会社は限定されますので注意が必要です。例えば、南アフリカランドを取り扱っているFX会社で買いによる最大のスワップ金利が1ロット100円で、売りによる最少のスワップ金利がマイナス80円の場合には、20円の金利差があり、この部分がサヤ取りの対象となります。

 

スワップ金利サヤ取りで注意するポイント

スワップ金利サヤ取りで注意するポイント

 

長期保有することが前提

頻繁に売買すると、取引手数料は無料でもスプレッドによる手数料が何度も発生しますので、原則として長期保有で持ち続けることが前提となります。長期保有でポジションを持ち続けるだけで毎日の金利差を獲得するわけですから、これなら初心者にもそれほど難しいトレード手法ではありません。

FXでは、一定のレバレッジをかけることにより、証拠金を維持する必要がありますが、価格が一方向に動き続けると証拠金不足により、証拠金を入金する必要が出たり、場合によってはロスカットされてしまうことがあります。

これを防ぐためには、相場に張り付く必要はないまでも価格チェックくらいは毎日実施したいですし、証拠金不足に備えてクイック入金に対応する銀行に一定額入金しておくほうが安心です。

 

ロスカットされた場合には

レバレッジ次第ではロスカットにかかることも充分ありますので、証拠金は余裕も盛った金額を入れておきたいものですが、万一、ロスカットにかかった場合には次の処置が必要です。ロスカットにかかった場合には、このために両建てしているわけですから、即座にロスカットにかかったレートで逆ポジションの利益を確定させます。

これにより、利益と損失がほぼ相殺されますので、スワップ金利分だけをそのまま利益として残すことが可能です。ロスカットにかかりそうなときには、事前に一旦相殺してしまうほうがより確実で、売り買い双方のポジションに指値と逆指値を設定しておくとよいでしょう。

これらの作業は初心者にとっては困難なケースもありますので、ある程度の実績あるトレーダーの手法となります。相殺後に、再度両建てを行うことでまたもとのサヤ取りトレードを継続させることが可能です。

 

スワップ金利サヤ取りのメリット・デメリット

スワップ金利サヤ取りのメリット・デメリット

 

スワップ金利サヤ取りのメリット

このトレード手法は、特に国内FX会社の特徴を逆手にとったトレードとなりますので、非常に利益を出しやすく、通常のFXのような為替の変動によるリスクがほとんどありません。通常のFXトレードでは、レバレッジをかけて大きな利益を出したいという欲望がトレードの邪魔をすることが多いのですが、サヤ取りトレードでは日々発生する金利差を狙うだけですので、余計な欲望に邪魔される心配がほとんどありません。

短期売買では重要となるトレードプランや損切りポイントの設定などという作業が、基本的には必要ありません。また、通常のスワップ金利目的のトレードと比較しても、両建てしますので為替変動を受けないためレバレッジもかけられるというメリットがあります。ロスカットは気になるところですが、ここさえ上手く処理することができれば大変有効なトレード手法となります。

 

スワップ金利サヤ取りのデメリット

本来のハイリスクハイリターンのFXトレードとは異なりますので、リスクテイクしない分だけリターンも小さいものとなります。今は利用できても、将来的に現在の高金利通貨国が政策金利を引き下げるようなことがあると、利用できなくなる可能性があります。同様に、国内のFX会社の場合には戦略的に高水準のスワップ金利を提供しているケースが多く、戦略が変更されると利用できなくなります。

通常のスワップ金利目的のトレードよりも多くのメリットがありますが、ロスカットという問題もありますので、全くの初心者の場合には、サヤ取りよりも通常のスワップ金利目的のトレードのほうがよいでしょう。

また、両建てすることが必要となりますから、証拠金も双方に必要となります。さらに、これはすべてのFXトレードについて言えることでもありますが、リーマンショックやスイスフランショックのような大きな変動に遭遇すると、安定したトレードから一転してハイリスクハイリターンなトレードに変貌しますので注意が必要です。

 

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